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第7回大会 参加記

 太田 裕生 (目白大学大学院)

 コミュニティ心理学会大会への参加は今回で2回目です。初日のワークショップには仕事の都合で残念ながら参加できませんでしたが、大会には両日ともなんとか参加することができました。とは言え、市内散策などをしていたために遅刻してしまい、めまぐるしい天気の変化で汗だくになって到着した時には、既に講演が開始されていました。

講演・シンポジウムで最も印象に残ったことをひとつ選ぶとすれば、それは多様性についてでしょう。大会プログラムに「多領域で支える…」とあるのですから当然かも知れませんが、シンポジウムとその後の質疑の内容はもちろん、それに付随して自分の回りから聞こえてくる囁きの内容は、多様なフィールドというだけでなく、多角的な関心を持った人々がそこに集っている事を証明していました。

また特に、コミュニティないしは非専門家との対称な協働などの点で、自分自身の問題意識に響くものがありました。研究発表の多くが実践に密着したものであり、その有用性は高いものと思われ、特に自分自身のフィールドでもある学校コミュニティとその背景に存在する地域コミュニティの問題に関連する研究発表には多くの示唆を頂きました。反面、コミュニティ心理学を他の心理学領域・実践領域から際立たせている独自の理論展開に言及されるものが少ないように思われ、この点についてだけ、少々考え込んでしまいましたが、・・・これは他人のことを言っている場合ではありませんね、自分もやらないと・・・。そうした訳で、その後、他分野にも首を突っ込んだり洋書の読み込みに勤しんだり、さらには手を付けていなかった方法の実践導入を試みたりする日々となりました。個人的には、なにやら動機付けを頂いた大会だったように思います。ありがとうございました。

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