学会長挨拶

就任のごあいさつ(2019.1)

会長 久田 満

 

はじめに

心理学関連の学会が乱立する中で、本学会が生き残りそして発展していくためには、大学院生を含む若い世代に魅力を感じてもらえる学会に生まれ変わらなければなりません。ご承知の通り、2015年9月に公認心理師法が成立し、2018年9月に第1回の国家試験が実施されました。会員の皆様の中にはめでたく合格された方々も多いのではないでしょうか。その養成カリキュラムには、「コミュニティ心理学」という名称こそ含まれてはいませんが、たとえば「多職種連携・地域連携」、「家族関係・集団・地域社会における心理支援」、「心の健康教育」などなど、コミュニティ心理学的アプローチに深く関係する科目群がリストアップされています。このような機会を活かし、みな様とともに本学会をさらに大きく発展させて行きたいと存じますので、何卒よろしくお願い申し上げます。

なお、具体的な改革案は以下の通りです。

 

1.事務局体制:
これまでの事務局体制を抜本的に見直し、財政面の健全化を図るために、会計業務を全面的に外部の業者に委託し、監査機能を大幅に強化いたします。

2.会員の確保:
日本学術会議協力学術研究団体の指定を受け、それに伴う日本臨床心理士認定協会の「関連団体」としての加入を急ぎ、臨床心理士である会員の要望に応えます。また、大会での「院生のつどい」や研修会などの機会を利用して若手会員のニーズを的確に把握いたします。

3.大会運営:
常任理事会の中に「将来構想委員会」を設け、様々な課題と共に本学会にふさわしい大会の在り方を検討して頂きます。一人の大会長に全責任を負って頂く今のやり方は限界にきています。この小委員会には可能な限り多くの若手会員に入って頂きフレッシュな感覚で改革に取り組んで頂きます。

4.学会誌の編集・発行:
これまでの体制をさらに発展させつつ、同時に、可能な限り編集担当者の負担軽減に取り組みます。投稿数を増やす方策として非会員の連名投稿を認める方向で検討いたします。また、オンラインでの投稿を可能にし、スピーディな査読を実現いたします。

5.他の学会との連携:
「コミュニティ」を鍵概念として活動している他の学術団体が、教育、医療、社会福祉、さらには経済学や政策学等にも多数存在します。今後、そのような学術団体とも情報交換しながら「ゆるやかな連携」を進めて参ります。

6.書籍の出版:
コミュニティ心理学の存在とそれを学ぶ価値を広めるために、中堅・若手の力をお借りして「標準テキスト」と成り得るような書籍を編纂する予定です。「ハンドブック(東京大学出版会)」より読みやすく、「よくわかる(ミネルヴァ書房)」より読み応えのあるテキストです。

7.世代交代:
以上のような改革を進めながら、会員の皆様方とご一緒に次世代が魅力を感じる学会を創りあげ、その結果として世代交代が加速化するよう努めます。