etc 多文化系学会連携協議会主催シンポジウムのご案内

2015年7月19日(日)9時~12時10分に目白大学で学会連携シンポジウムが開催されます。
日にちが迫っておりますが、ふるってご参加ください。

異文化間教育学会は、日本語教育学会、日本コミュニティ心理学会、日本学校教育学会と共に「多文化共生を担う人づくり」をテーマに明治大学、北海学園大学、立教大学、慶應義塾大学、仙台大学などを会場に、連携した研究を推進してきました。今年度は、目白大学での日本学校教育学会第30回研究大会において、下記の要領で研究会を開催いたしますので、ご案内申し上げます。

  • 日時:平成27年7月19日(日)9時~12時10分
  • 場所:目白大学10号館5階10508教室
    〒161-8539  東京都新宿区中落合4-31-1

  • テーマ:「多文化共生を担う人づくり」
  • 企画の趣旨:
    グローバリゼーションの急速な進行は、世界の政治・経済・社会等のシステムを変化 させた。こうした激しく変化する世界の状況を展望するとき、最も重要なものはマイグ レーション(人口移動)時代、多文化共生社会における、相互浸透(インターペネレー ション)による新しいタイプの人間の育成である。こうした多文化共生社会を担う人間 とは、どのような資質・能力、知識や技能をもった人間なのか、またそうした人間はど のようにして育成できるのか。 異文化間教育学会、日本語教育学会、日本コミュニティ心理学会、日本学校教育学会 の多様な視点から検討を行うことで、「多文化共生を担う人づくり」について、フロアの みなさんとともに議論をしつつ、深めていく。
  • 主催:多文化系学会連携協議会(日本学校教育学会、異文化間教育学会、日本語教育学会、日本コミュニティ心理学会)
  • プログラム:
    9:00 企画趣旨と登壇者の紹介
    進行:黒田 友紀(日本大学)、北田 佳子(埼玉大学)・
    9:10 基調講演 佐藤郡衛(目白大学学長)
    10:00 休憩
    10:10 各学会登壇者からの発話
    異文化間教育学会    横田雅弘(明治大学)
    日本語教育学会 伊東祐郎(東京外国語大学)
    日本コミュニティ心理学会 大西晶子(東京大学国際センター)
    日本学校教育学会 釜田聡(上越教育大学)
    11:10 指定討論者からのコメント
    指定討論者 佐々木幸寿(東京学芸大学)
    11:20 質疑応答 自由討議 指定討論者へのリアクション、フロアとの意見交換
    12:00 司会者によるまとめ
  • 参加費:多文化系学会連携協議会企画だけの場合には無料。
    (それ以外の催しの参加希望者は、別途、参加費が必要になります。)
  • お問い合わせ先:異文化間教育学会事務局 iesj@tmu.ac.jp
  • 登壇者紹介
    【基調講演】佐藤 郡衛(目白大学学長)
    多文化社会を担う人づくりを考えるにあたり、多文化社会というこれまで経験したこと のない社会をどう構想するか、また、その核になる人づくりの具体の道筋をどのように考えるかが課題になる。いわば不確実性という状況にどう立ち向かうかが問われるが、現実には、「形式主義やマニュアル主義」「過剰な技術主義と経験主義」といった問題がある。こうした中で、学会が連携してこの課題にどう応えていくかについて考えてみたい。
    【多文化系4学会シンポジスト】
    異文化間教育学会 横田 雅弘(明治大学)
    私自身が取り組んできた21年間の留学生アドバイザー、12年間のまちづくり授業、7年間のヒューマンライブラリー主催という3つの仕事を振り返ると、そこに共通しているのは組織や地域社会にもっとダイバーシティをもたらそうという活動であったと感じる。4つの学会が連携して、多文化社会、すなわちダイバーシティに富む社会を担う人材を如何に育てるか、その連携の可能性をできるだけ具体的に述べたい。

    日本語教育学会 伊東 祐郎(東京外国語大学)
    国境を超えて人々が移動するグローバル社会において、日本語学習者や学習目的は多様化し、学習環境の変化など日本語教育を取り巻く状況はますます複雑化しています。多文化共生社会が叫ばれる現在、日本語教育は今まで以上に重要な役割が期待され、教師には従来からの専門性に加え、資質や力量の変容が求められるでしょう。これからの人材の育成や養成はどうあるべきかについて考察したいと思います。

    日本コミュニティ心理学会 大西 昌子(東京大学国際センター)
    社会の多文化に伴い、教育の場や地域において求められる心の支援の形もまた多様化している。どのような支援が必要とされているのか、支援の担い手をいかに育成していけるのか、また支援を学校等の実践の場に根付かせていくためには何が必要であるのかを、既存の心理援助の枠組みを越え、社会への働きかけを重視するコミュニティ心理学の視点から検討していきたい。

    日本学校教育学会 釜田 聡(上越教育大学)
    多文化共生社会を担う人材の資質、能力、知識、技能として、次の四つを挙げたい。1多文化への興味・関心、2多文化への寛容性、3多文化の理解と共生へのプロセスを理解し運用(実践)できる力、4コーディネート力。どのように育てるかは、学校教育、とりわけ教員に期待したい。そのためには、大学における教員養成、初任給、各種研修の充実と切れ目のない一体化した研修体制の構築が不可欠である。

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